藍緑日記

検証したものとかを置いておきます

【ウマ娘】チャンピオンズミーティングがつまらない理由を考えてみる

今起こっていること

今年2月、長い事前登録を経てついにウマ娘がリリースされました。そのソシャゲとは思えない出来の良さから話題を生み、一躍覇権ゲームへと躍り出ました。そんなウマ娘ですが、その中でも不評ばかり見かけるコンテンツが存在します。

チャンピオンズミーティングです。

基本的に○○(星座の名前)杯という名前で開催され、その度にTwitterにて「○○杯 つまらん」「○○杯 つまらない」のサジェストが出現します。これまでに3回行われましたが、そのどれでも現れました。

もちろん楽しんでプレイしている人はいます。ですが、どうしても悪い評判ばかりが目に付く印象を受けます。一体どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。今回は、直近で行われたキャンサー杯を振り返りつつ、自分が考えるチャンピオンズミーティングの問題点を挙げていきたいと思います。

ちなみに僕はAグループ決勝に行けなかったので、ひょっとしたらそこまで参考にならないかもしれません。

あとかなり長くなるので、結論まで飛ばした方がいいかもしれません。

キャンサー杯振り返り

注意:以下の文章は、自分の経験と解説動画等の情報を参考にして書いています。そのため実情とかけ離れているかもしれません。ご了承ください。

レース場の情報

まずは開催場所の確認から。

今回のレースは、

コース:東京芝1600m

季節:夏

バ場状態:稍重

という条件で行われました。このコースの特徴としては、

  • 終盤入りが第4コーナー
  • 長い最終直線

というものが挙げられます。特筆すべき点として、最終コーナーで発動するスキルは無意味になります。発動タイミングが終盤のコーナーであれば有効です。あと最終直線で発動するスキルも強いです。そして芝かつバ場状態が稍重であるため、スタミナやパワーが通常より必要になります。

使われていたキャラたち

今回のレースでは、以下の4種類のキャラが結構使用されていた感じがします。

1.セイウンスカイ

今回のレースはセイウンスカイを中心に動いていたと思われます。そのくらい強かったと思います。対策を施していなかったり、中途半端だったりした人に対しては滅法強かった感じがします。

この強さは、固有スキル*1がコースに完全にマッチしたことによるものです。

上で書いた通り、今回のレース場は終盤の最初に第4コーナーが含まれていました。つまり、終盤に入った瞬間にセイウンスカイの固有スキルが発動します*2

スタミナが十分足りている場合、終盤戦は最高速度に早く到達できた方が有利になります。つまり、終盤入ってすぐにグングンと加速するセイウンスカイが非常に強いです。逃げは先頭を進めるためか、終盤で最高速度が落ちる仕様になっています。ですが、トップスピードまでの時間が他と比べ段違いに早いため、それを無視して1着が取れてしまいます。十分なスタミナがあり、スピードがSS以上、パワーもそれなりにあることが前提ではありますが。

序盤から先頭を取れるように、地固め持ちを育てている人はかなり多かったように思います。

2.序中盤で先頭をとるための逃げウマ

このようにセイウンスカイは非常に強いですが、弱点もあります。

発動条件が「終盤コーナーで1位」のため、2位以下にすれば固有が発動しません。所謂蓋です。

そこで別の逃げウマ達が登場します。特にスマートファルコンは、その固有スキルの性質*3上、この役割に適任です。序盤で先頭を取れれば、固有スキル等で終盤まで譲らないようにできやすいからです。ですが芝適性がEのため、因子による補強が必要不可欠というデメリットもありました。また、先頭を奪われないために中盤で発動するスキルもいくつかつける必要もありました。

そして、この対策方法は中盤スキルを付けた逃げウマであれば誰でも可能です。サクラバクシンオーダイワスカーレットはその育てやすさからかなり採用されていたと思います。

3.通常エルコンドルパサー

蓋によりセイウンスカイ自体は対策ができます。ですが、蓋の役割を果たすキャラは、パワーと賢さを特化して育てることになります。つまり終盤ではほぼ1位になれません。また、セイウンスカイを使う側も、蓋で固有スキルが発動しなかった時のことを考える必要があります。つまり、1着を取るためのキャラが他にも必要となるわけです。

今回のレース場には長い直線があります。ここで発動する加速スキルも強いです。この地点で発動するものでは、特に通常エルコンドルパサーの固有スキル*4が条件を満たしやすく、強いです*5

しかし発動条件が2位以内とやや厳し目です。この条件を満たすため、賢さやパワーを上げたり、終盤の最初で発動する速度スキル*6を多めに付けたりしていたようです。殆どの人が持っていることもあり、このエルコンドルパサーはかなり多く見かけました。どうやらかなり勝っていたたらしいです。

4.豪脚持ち差し/追込ウマ

終盤入って最初に加速できるのはセイウンスカイだけではありません。レアスキルの豪脚*7でも同様のことができます。これが終盤の最初の辺りで発動できた場合、他のキャラをごぼう抜きして一気に先頭に立つことができます。

このようにいい位置で発動さえできれば非常に強いです。しかし、発動タイミングがまだ中盤にいる時だったり、加速しきった後だったりした場合、効果はありません。つまり運が非常に絡んできます。それでも発動すればほぼ勝てるので、入れ得ではあります。また、差しや追込であれば誰でも発動できるというのもメリットです。そういった理由もあってか、作っている人は多かった印象があります。そして個性が出る箇所でもありました。特に、乗り換え上手と両立可能で、誰でも持っているグラスワンダーは多く見かけました。

総評

セイウンスカイが強すぎるため、使うか、対策するかに二分されました。このことを知らない人も大勢いたことから、大体使った側が有利でした。実際にはエルコンドルパサーの方が勝っていたらしいですが、対策された結果だと思います。また、地固めや豪脚、蓋など、レースで勝つための要素の悉くに運が絡むものでもありました。

要するに過去最高クラスの運ゲーです。安定した勝利は難しく、誰もが複数の勝ち筋を要求されていたように思います。

なぜつまらないのか

上の情報や、過去のチャンピオンズミーティングの情報などを踏まえ、自分がつまらないと感じている点を挙げていきます。

1.一部のキャラが強すぎる

まずはこれです。このゲームの仕様上、恐らく終盤すぐに加速できるキャラがとんでもなく強いです。勿論すごく速度が上がるキャラも強いのですが、それ以上に加速力の恩恵が大きいです。これは過去に強かったマルゼンスキー、直線一気(迫る影)を見ても明らかです。これには2つの問題点があると考えています。

1.1 同じキャラとばっかりマッチングする

これは対戦ゲームとして致命的だと思います。大体のチーム編成が似たり寄ったりなものになるため、ずっと同じ編成を見ることになります。これだけでも飽きて面白くないですが、よく見るということはそれだけ強いということでもあります。

つまり、マッチングした瞬間ほぼ負けを確信できてしまいます。今回で言うなら、A+のセイウンスカイとか、エルコンドルパサーとかとマッチングした時などです。似たような編成に毎回ボコボコにされるのは面白くないでしょう。同じ負けでも常識外れな負け方*8の方が面白いはずです。5戦全部セイウンスカイに当たって、それで全敗するのははっきり言って面白くないです。

1.2 好きなキャラで勝てない

個人的には、これが根本的かつ一番重大な問題点であると思います。

前提として、あるキャラが好きだからウマ娘をプレイするという人が一定数存在します。もしかすれば、かなりの人がそうなのかもしれません。そしてその人たちの中には、自分の好きなキャラを使うため、頑張って育成をしている人もいるでしょう。ですが、その努力はガチ勢に大体叩き潰されて終わります。今回のレース場で言うなら、普通の逃げや先行で挑む場合、殆ど勝ち目が無い*9です。差しや追込に変更すれば勝てるかもしれませんが、楽に変更できない場合もあります。

かなり極端ですが、マルゼンスキーを例に挙げてみます。逃げでは固有発動場所の関係*10上、勝ち目がほぼありません。勝つためには2通りの選択肢があります。豪脚を発動させるために差しや追込で育成するか、セイウンスカイの固有を継承するかです。

前者の場合、Aに上げるためには因子が☆16個分必要になります。普通の人であれば自分で差し因子を7~9個持ったウマ娘なんてものはまず存在しません。詳細が発表されてから作り始めるのは、少し厳しいと思います。

後者の場合、継承した固有スキルは元のものより効果量がかなり控えめになっています。それでも強いことには変わらないので、先頭を取る策を考えておけば大体勝てたりします。それでも勝つためには、スピードを1200か、それに近い所まで育て上げないといけません。そしてパワーや賢さもかなり必要ですし、何より地固めというスキルがほぼ必須になってきます*11。ですがこれらをすべて達成するためには、やはり相応のお金と時間が必要になります。最近実装されたアオハル杯により、お金のハードルは下がりましたが、それでもいくらか試行回数を重ねないといけないのは確かです。

要するに好きなキャラを使って勝つためのハードルがとてつもなく高いわけです。活躍させるために数十時間、数十万円が要求されるのはキャラゲーとして少し不健全なようにも思えます。極論、手間暇さえかければ活躍するチャンスがあるとも言えます。そう考えると健全であるとも取れますが。

また、こういう人達は対戦環境の話はあまり興味が無いように見えます。上記のキャラ以外の編成とマッチングすることもそこそこあったからです。彼らはこういう情報をあまり収集せず、無難にマイル適性があって強いキャラを選択していたように思います。

興味が無いものはまず調べようとも思わないですし、スマホやPCが勝手に出してくれることも少ないです。つまりほぼ無策で挑むことになります。そうなると研究し尽したガチ勢には基本勝てません。

調査不足に見えるかもしれませんが、彼らは彼らなりに努力をしています。それを否定されて嬉しい人はいないと思います。

 

つまり、特定のキャラが強すぎるために、自分の好きなキャラで勝つことが非常に難しくなっています。そしてマッチングの度に同じキャラばっかり見せられて負けるので、非常に退屈になります。

個人的には、特にセイウンスカイが強いと思います。固有スキルが達成しやすく、大体の場面で抜群の効果を持つためです。もしかしたら、終盤の最初にコーナーが含まれないレース場とか、長距離以外では常に見かけることになるかもしれません。そうなれば、大体の逃げウマはとんでもなく不利になるでしょう。今回のように、終盤真っ先に加速してそのまま逃げ切るレース展開になりうるからです。

あと長距離のゴールドシップ他追込ウマも同様に強いです。上で少し書きましたが、逃げは終盤の速度が全ての脚質で一番遅くなるよう設定されています。距離が長くなれば長くなるほどこの影響は大きくなるため、基本的に逃げは勝てなくなります。例外としてパーマーヘリオス戦法*12というものがありますが、それ以外では勝ち目が無いです。逆に追込は終盤の速度が一番速いため、勝ちやすくなります。

恐らく頭一つ抜けて強いのがゴールドシップだと思います。中盤で発動する速度スキルが強い*13からです。

こんな感じで、長距離はゴールドシップ、中距離やマイルではセイウンスカイや、後述するセイウンスカイの固有スキルを継承した水着マルゼンスキーが強いです。短距離は開催されていないので何とも言えませんが、レース場次第では水着マルゼンスキーは強いと思います。

一応中距離ではまだ通常マルゼンスキーなどの対抗バも考えられます。ですが、セイウンスカイか、それを継承したウマ娘の方が強くなりそうです。8月のレオ杯では水着マルゼンスキーが強かった印象があるので、この予感はほぼ当たってるんじゃないかと思います。今回だけならともかく、毎回毎回これらの対策をしないと勝負にならないのは、正直どうかと思います。

追記(2021/09/26)

記事を書いた後に環境が変化したので追記しておきます。

7/29のガチャで水着マルゼンスキーが新登場しました。この固有スキル*14のおかげで、レース中盤で1位を取りやすくなっています。1位が取りやすいということは、セイウンスカイの固有スキルが発動しやすいという事です。このため、セイウンスカイの固有スキルを継承した水着マルゼンスキーが現在最強になっています。

これの強い点はいくつかあります。

まずは蓋が機能しづらいことです。固有スキルさえ発動すれば蓋を抜いて先頭に立てます。先頭にいれば大体勝てます。たまに差されて負けますが。それだけセイウンスカイの固有が強いということでもあります。

そして距離の適正も優秀です。全部の距離適性がC以上*15にあるため、因子さえ揃えてしまえばどのレースでも出せます。つまり全てのチャンピオンズミーティングで使えてしまいます。

さらにスキルも優秀です。スリーセブン*16や、じゃじゃウマ娘といった優秀な回復スキルを持っています。これのおかげで固有も発動しやすくなっています。

この記事を書いてからレオ杯とヴァルゴ杯が開催されましたが、水着マルゼンスキーはそのどちらでもかなり強かったです。上位互換でも出ない限りは、今後すべてのチャンピオンズミーティングで見かけるかもしれません。そして、そのどこでも強さを発揮しそうです。差しを使うなどの対策はできそうですが、持ってない人はそれだけで不利になってしまうでしょう。

常に水着マルゼンスキーを見かけるのは変わり映えしなくて退屈になりそうです。やはりセイウンスカイの固有が強すぎることが原因ではあるのですが。

2.思うような育成がなかなかできない

仮に、次のチャンピオンズミーティングで強いキャラを運よく持っていたとします。それを強く育てればもう勝ったようなものですが、それはなかなか上手くいきません。育成が上手くいかなくなる要素が多岐にわたるからです。

例を挙げるならば、やる気ダウンの連続、ケガ率1%や0%のケガ、保健室でバッドステータスが治らないなどです。レアスキルだってイベントが発生しなければ絶対貰えませんし、普通のスキルもヒントという運が絡みます。

全てが噛み合って初めて、強いキャラが作れるのです。一日一回の育成とか、思うように育成に時間が割けなければ、この噛み合いはほぼ発生しません。ひたすらモチベーションだけが削れて行くだけです。それに、いくらステータスが強くても、必要な金スキルが無いだけでやり直しというのは虚しくなります。

というか強いサポカ持ってなきゃ上振れ中の上振れを狙わないといけなくて、それに至るまでは頭が痛くなるほどの下振れを乗り越えないといけないのでそんなことできるわけないだろうと。休息バッチリ出たときにやる気とか上げてほしいですよホント。

3.そもそもレース自体運ゲー

育成期間内に強いキャラで、さらに満足するステータスに仕上げられたとします。しかし勝てるかどうかは運です。プレイヤーには何もできません。

上でも書きましたが、今回は特にスキルが発動するかどうかへの依存度が非常に高いものでした。要するにどんな強く育ててもスキルの発動次第で負けるという、非常に安定しない戦いを強いられたのです。他の人と比べてステータスが明らかに上なのに、スキルが発動しないだけで負ければ、誰でも良い感情は抱かないでしょう。

3.1 レースのシステム自体に結構穴がある

ジェミニ杯付近で判明した逃げバグ*17や、あるバグ*18を修正した結果ライブラ杯前に生み出された新ウララ戦法*19などを見ても分かるように、そもそもレースのシステム自体にそこそこ穴があります。しかもこれらは知って対策を立てないと勝率が下がるものばかりです。

こういうバグや、バグじみたテクニックの開発はゲームでは良くあることです。有利なバグは使った方が得ですしね。ですが、知らないと対策も出来ないですし、何より挙動がおかしく見えます。知らない人からすれば理不尽に感じると思います。

 

上でも書いたように、レース自体は結局のところ運ゲーです。それを含めて考えると、レースそのものが対人戦に向いていないのでは……?と考えてしまいます。新ウララ戦法の原因を考えると、修正で新たなバグが生まれそうですし。別のところで変なバグが見つからないとも言いきれないですし。

4.マッチング自体にストレスがかかる

マッチングのテンポ自体も良いものではないです。

現状、マッチングにそれなりの時間がかかり、レースのスキップもできない仕様になっています。その結果、最短で終わらせようとすると一回のレースに6回のタップやクリックが必要になります。

育成時やチーム競技場のレースとかだと「結果を見る」と演出カットの2回で済みます。ここではその3倍手間が必要になるわけです。時間自体も、正確には計測していませんが、30秒くらいかかっていると思います。

その時間があれば、レース競技場とかなら1戦終わっています。かかる時間も5倍以上になっているのです。しかもこれを一日に最大20回やらないといけません。はっきり言って面倒です。毎回勝てればそこまで気にならないかもしれませんが、大体勝てないので、地味にストレスになります。

なぜ「結果を見る」ボタンを付けていないのか分かりません。レースは全部スキップできて、気になったものだけ見返せればそれでいいのではないでしょうか。ただでさえ負けるとストレスが貯まるので、こういう地味なストレス要素は増やすべきではないと感じます。

補足1 そもそもリアルタイムマッチングする意味がない

このスキップ出来ない理由は恐らくリアルタイムでマッチングするからだと思います。3でも書きましたが、このゲームはレース中にプレイヤーが出来ることはありません。

マッチングする時間帯で対戦相手の強さはある程度変わりますが、逆に言えば、変わるのはそれくらいです。そもそも弱い時間帯でも普通に格上とマッチングします。

他人とレースするだけであれば、恐らくオンラインでなくても十分成立します。しかも決勝では予めマッチングしてから対戦しています。また、マッチング出来なかった場合はそれまでに出走した人をランダムに選んでいます。これらの面から見ても尚更リアルタイムでマッチングすることの意味が薄いです。

リアルタイムでマッチングする都合上勝ち負けも生まれるため、下の補足2と合わせて現状悪影響しか生んでいない気がします。なので、最低でも出走したら5人一度にマッチングできるシステムとが欲しいです。そしてそれを全部スキップできるシステムも同時に欲しいです。アオハル杯で似たようなスキップ機能があるので、恐らく実現は十分可能だと思います。

補足2 なんなら他プレイヤーとマッチングする必要もない

身も蓋もないですけど、決勝はともかく予選で他プレイヤーと対戦する意味も薄いと感じています。役割が決勝グループの振り分けだけですし、6で後述しますが、そのせいで報酬格差が生まれ、不評の原因になると感じています。

正直、予選は少し強い程度のNPCと戦わせたほうがいいと思います。これならほぼ全員決勝Aグループに行けますし、報酬も最低限美味しいものが貰えます。他人とマッチングしなくていいので1レースの時間についても改善されます。何より勝てないというストレスが無くなるので、つまらないという意見は消えると思います。これだとガチでやっていた人には申し訳ないですが、ルームマッチもありますし、そこで存分に実力を発揮して欲しいです。

5.一着以外の価値が無い

現状、レースは1着以外全部負けという仕様になっています。これのせいで格上相手での善戦でも、格下相手での運による負けでも、報酬のランクは上がりません。つまりどちらも等しく無価値であるといえます。前者はまだいいかもしれませんが、後者はかなりストレスになるはずです。

というかレース自体運要素が強い*20ものなので、運による負けは常に起こり得ます。3でも書いたように、今回は尚更です。それとこの仕様は噛み合ってないように見えます。

せめて3着までには価値があるものにしてもらいたいです。

6.報酬格差が大きすぎる

 まず、グレードリーグ、オープンリーグ共に、Bグループ1位で貰える報酬と、Aグループ3位で貰える報酬が等しいです。そして決勝へ行けなければ報酬自体が貰えません。さらに、オープンリーグで優勝しても、グレードリーグのBグループ優勝の方が多いです。

せっかく第2ラウンドでAグループ行けても、全敗すれば水の泡ですし、3勝しなければ報酬もそこまでおいしくありません。Bグループは更に悲惨で、3勝しなければ終わりです。

参加した人全員が決勝へ行けるようにしてほしいです。第2ラウンドで運悪く全敗した人が報われません。そして、Bグループの報酬ももう少し上げて欲しいです。そこまで勝てなくても報酬が豪華であれば、多分評価ももう少し良くなっていた*21でしょう。

7.そもそも諸々の仕様自体が問題

(ここだけ圧倒的に主観が強い意見になっているので、無視してもらって大丈夫です。)

そもそも、3人でマッチングして1人しか勝利しないため、全体勝率は1/3になります。2/3が負けるので、負けた人の声が必然的に大きくなります。さらにガチ勢が大体勝つことを考えれば、普通の人は2割も勝てないと思います。これで3勝は無理です。

8回の試行の中で、勝率2割の人が3勝できる確率は38%です。そして、5レース全部全敗する確率は32%もあります。さらに全編通じて2勝以下しか出来ない確率も38%あります。つまり5人に2人しか3勝できません。残りの3人中2人も、殆ど勝てず、決勝にも行けないことになります。さらに3人に1人以上がどこかで全敗を経験します。これは構造上の重大な欠陥です。面白くなりようがありません。

そもそも人間は7割勝てないと満足しないというデータが存在する*22ため、その点でも問題があります。達成できるのはほんのひと握りなので、負の感情を抱く人間が圧倒的に多くなるからです。

つまり、不満は出るべくして出たと言えるでしょう。

でもこれらの問題点って……

実は、ここまで書いてきたものは大体、「勝てないから」という理由で説明できるものばかりです。

勝てさえすればこれらの問題はあまり気にならないと思います。ですが、負けた時のストレスがあまりにも大きいです。そしてかなりの人がこれを経験してしまいます。

このままでは、チャンピオンズミーティングに参加する人数も減っていくと思います。現状ストーリーイベント以外はこれしかコンテンツが無いので、ウマ娘を引退する人間も多くなるでしょう。*23そうなると今まで勝てた人たちが負けていきます。そうなればその人たちはすぐ引退してしまうでしょう。結局廃人だけが残り、サービスが終了します。

大体の対人コンテンツは、所謂ライト勢の消滅により衰退することが知られています。そうならないためにも、負けたことに対するストレスを減らすことが重要です。究極的には、気持ちよく負けられる方ようにしないといけないと思います。そうなれば、今より評価は良くなるはずです*24

勝てないならオープンリーグに行くべきという意見もあります。確かにそうなのですが、決勝の報酬は上記の通りそんな良くないです。そして、グレードリーグでロクに勝てないのにオープンリーグでいきなり勝てるようには思えません。Bギリギリに調整してきた人たちと対戦するわけですから、そういった人が勝つと思います。もしくはオープン以上に運ゲーになるかです。その場合、Aグループ決勝で優勝できるのは全体の2~3割程度ということになります。僕は参加したことのないところなので、その辺の事情はよく分かりませんが。

いずれにせよ、結局普通にオープンへ参加した方が報酬が良くなりそうな気がします。Aランクのキャラであっても、運がよければBグループを優勝できたりしますしね。そもそも、縛りプレイのようなものですし、レースに勝ちたい人以外はやる気が出ないと思います。

レースに勝ちたい人達はチャンピオンズミーティングを楽しいと感じていると思います。情報を集めて、作戦を練り、うまくいかなかったら修正する。そういうことを楽しんでやれるのでしょう。ですがこの過程のどこにも、キャラが好きな人が楽しめる要素が含まれていないのです。向き不向きとか、合う合わないとかではなく、楽しみ方の違いという話です。

こうして見ると、一番の問題点は、所謂ガチ勢とエンジョイ勢がうまく住み分けられていないことだと思います。彼らが一緒くたにマッチングされうることが、不満が出る原因ではないでしょうか。

そもそもどうやっても3人に2人が負けるので、もう完全に詰んでる気もしないでもないです。本当に何故3人でマッチングするようにしたのでしょうか。

改善策

文句だけ言ってもしょうがないので、現時点で考えられる改善点を挙げていきます。

  1. 一回で5組一気にマッチングして、レースも全スキップできるようにする
  2. 報酬の差を減らして、誰でも決勝まで行けるようにする
  3. チーム内の最高順位でポイントを割り振る(決勝はポイントを5戦で一定以上集める方式に)
  4. 距離だけ決めてレース場をランダムにする
  5. オープンリーグのランク上限緩和(Aまで)
  6. リーグを最高チームランクで分ける
  7. 予選はNPCと対戦、決勝だけ人と対戦させるようにする

こんなところでしょうか。ガチ勢とエンジョイ勢の住み分けを考慮して、オープンリーグだけランダムレース場にした方がいいかもしれません。1と2はやるだけ得ですが、3~6にはそれぞれ問題点がある*25ので、このまま導入するのは難しそうですが。

結論

色々書いてきましたが、結局、ガチ勢とエンジョイ勢がマッチングするからこんなことになったんじゃないかと思っています。ガチ勢の頑張りを運営が見抜けなかったとも言えます。エンジョイ勢は大体勝てないので、それでサジェストにつまらんって出るようになったのではないでしょうか。エンジョイ勢は人数も結構いますし。

こういうエンジョイ勢の負の感情を減らせれば、状況は改善されると思います。どうやればいいのか見当もつきませんが……。

回を重ねるごとにつまらんって意見は減っているかもしれませんが、それは単に慣れただけです。面白くなった訳では無いです。それかプレイ人口が減っているかです。レース自体にも穴がありますし、何か抜本的な改善が必要そうです。毎回何かしらの修正は入っているものの、根本的な問題の解決は一切なされていません。このままのペースで修正を入れても、それで直しきれる気がしません。なので、一旦休止するのも全然アリだと思います。それで問題点を洗い出して、改善策を見つけてほしいです。正直サービス終了するよりましだと思うので。リリースに3年以上かかってますし、数カ月待つのはどうってことないです。対人コンテンツがつまらないだけでサービス終了だけは本当に勘弁してほしいところです。このゲーム面白いのでできるだけ長く遊びたいですし。

それに合わせて育成の方も何かしらのテコ入れをしてくれるとありがたいです……。もうやる気ダウン5回とか6回とか起きてほしくないです……。

どうか人気に胡坐をかかず、謙虚に修正していってほしいです。そしてチャンピオンズミーティングが歓迎されるコンテンツになることを願っています。

追記(2021/09/26) 8.上記7つの問題点が一向に改善されない

願ってもう2か月くらい経つんですが、一向に修正される気配がないです。そもそもの話、決勝Aグループ以外の報酬はショボいです。勝てなくてもそこそこ報酬が貰えるなら勝ちにこだわらなくて良くなりますが、そうではないので必然的に勝つことを求められます。1位と2位以下の報酬差が大きいのも不満の声が上がる原因なのではという話です。

ハーフアニバーサリー後に出てきた開発者レターでも報酬の見直しについて触れられていました。なので差は減るんじゃないかと思っていました。ヴァルゴ杯で実際に増やされたわけですが、グレードリーグで増えた報酬は以下の通りです。

  • Aグループ1位報酬:ジュエル2000個→2500個
  • Aグループ2位報酬:ジュエル1500個→1800個
  • Aグループ3位報酬:ジュエル1000個→1200個
  • Bグループ1位報酬:ジュエル1000個→1200個
  • Bグループ2位報酬:ジュエル750個→900個
  • Bグループ3位報酬:ジュエル500個→700個

格差が減るどころか増えました。減ったのはBグループ2位と3位の報酬の所だけです。

一応報酬自体は全て増えています。ですが、Bグループの報酬もショボいままですし、Aグループ2位以内に入らないと10連ガチャも回せません。Aグループに入らないと美味しくないという状況は健在のようです。オープンリーグの方は報酬格差が減っているので、なぜこっちでもそのようにしなかったのか疑問です。

さらに追加されたのがレース中にスタンプを送れる機能。個人的には要らない機能だと思っています。この手のシステムはほぼ対戦相手を煽るために使われていると思うからです。実際、実装されたヴァルゴ杯では一回も使われませんでしたし、僕も一回も使いませんでした。それよりもマッチングの時間を改善してくれたり、レーススキップできるようにしてくれた方がありがたいです。

これに加え、過去4回の改善点とかを見てみると、こういった不満点に手が付けられた試しが殆どありません。運営はチャンピオンズミーティングの何が問題になってるのかわかっていないのではと邪推してしまいます。

対人コンテンツは勝てないとどうしても不満が出るので、やはりbotと対戦した方がいい気がしてます。ガチでやりたい人はルームマッチがありますしね。

やっぱりスマホゲームはカジュアルに遊べた方がいいですよねってことで、追記を終わりたいと思います。

追記(2022/03/24)

改善されないのもそうなんですが、こんな記事を見つけました。

rocketnews24.com

ここで書かれてることを見るに、現状のチャンミ、1周年記念で始めた人に対しては負けまくるせいで非っっっっっっっ常につまらないものになってると思います。

なんか負けると相手が弱くなるようマッチングされるらしいですが、それでも格上とマッチングするときはマッチングしますし、このシステムがきちんと動作してるかと言われると、少し疑問に感じます。

というか勝てないとつまらないなんて最初から言われてきたことのため、なんで直さなかったのかって話ではあります。さっさと直してほしいです。

長いので簡潔にお願いします

  • つまらない理由は、ライト勢が勝てないし、勝てないとショボい報酬しか貰えないから
  • 勝ち以外に価値がないせいでまとまった時間のとれないライト勢が割を食ってる
  • 楽に勝てるようにしたり、勝てないストレスを報酬などで緩和した方が良い
  • 現状勝てない人に人権が無い状態なのでその部分を改善して欲しい(オープンリーグに行くことが解決策として挙げられがちだが、ベクトルの異なる努力が必要なため解決策ではない)
  • というかもう11回以上やったしなんなら1周年過ぎたのに一向にそこら辺の問題点を解消しないのは何故?(一応決勝進出条件を緩くしたりはしてる)
  • 新規勢に対し好ましくない印象を与えるもののためさっさと改善すべき
  • とにかく楽に勝てないので楽に勝たせてくれ!!!!!!!!!!!!

とりあえず今度のレオ杯は出ないでおこうかな……育成も面倒だし。こんな怪文書最後まで読んでくれてありがとう!

*1:終盤のコーナーで1位である時発動:加速力が上がる

*2:メジロライアンの固有もこの部分で発動します。ですが、6位であることが条件のため、発動は絶望的です

*3:レース中盤の直線で1位かつ後ろと一バ身以内で発動:速度と加速力が上がる

*4:最終直線で2位以内かつスタミナが十分ある(最大体力の30%)時に発動:速度と加速力が上がる

*5:最終直線で加速力が上がるスキルは他にマヤノトップガンも該当します。ですが競り合う必要があるため、安定して発動できないというデメリットがあります。あとマイル適性もDなので、マイル因子を大量に継承する必要もあるので、要するに使いづらいです

*6:スピードスター、アガってきた!など

*7:これはレース終盤時のどこかで発動:発動時順位が半分以下であれば加速力が上がる

*8:長距離適正Aのサクラバクシンオーに負けるとか

*9:加速力を上げられるスキルが現状無いため。あったらごめんなさい

*10:最終コーナーで加速し始めるが、終盤ではないため全く意味がない

*11:レース序盤で1位を取れるようになるから。中盤からの挽回も地固めが発動鵜していなければかなり厳しくなる

*12:逃げウマを2人以上編成し、競い合わせることで序中盤で圧倒的リードを稼ぐ戦法。これが成功すると基本的に勝てない。序中盤の距離が長いから成立している……のかもしれない

*13:終盤加速しきった状態で発動する速度スキルよりも、中盤の状況で発動する速度スキルの方が距離を稼ぎやすいため

*14:レースの後半で持久力を回復して、3位以内にいたら発動:速度が上がる

*15:短距離:B、マイル:A、中距離:B、長距離:C

*16:残り777mで発動:持久力が回復する。このため、2300m以下では確実に中盤で発動する

*17:脚質が逃げかつパワーが一定数以上の時、スタートダッシュが他に比べ遅くなるバグ。現在は修正済

*18:差しウマなどが序盤で速度スキルを発動した時、先頭に立ってそのまま逃げ切ってしまうことがあるバグ。現在は修正済

*19:ステータスや適正が低いウマ娘を逃げにすると、序盤で後ろに沈むことを利用した戦法。逃げが1人の場合はそれに合わせるように動くため、全体のレース展開が遅れる。ここで速度スキルが発動すると追込などのウマ娘が先頭に立つのであとは逃げ切って勝てるというもの。これが成功するとスキルが中盤発動するかどうかの運ゲーになるし、スキルの発動条件も全部めちゃくちゃになる。要するにレースの根幹が壊れるテクニック

*20:実力でほぼカバーできますが、そのための実力に到達するのは難しい(A+以上は必要)ので、大体運要素に頼らざるを得ないのが現状です。どれほど強くてもブロックされれば終わりですしね

*21:勝敗が完全に運で決まる場合、およそ7割がAグループ決勝へ行けますし、9割がた決勝には行けます。そのためこの報酬格差でもそこまで問題は起きなかったと思います。ですが、決勝Aグループへ行けるのは5割か、それ以下という感じがします。そして決勝行けない人たちも1割くらいはいる気がします。そのためこれは大きな問題になると思います。完全に主観で根拠は全くないですが

*22:なんかどっかで見たので出典はよくわかんないです

*23:レジェンドレースもありますが、何故か不定期になってしまいましたし無いようなものです。

*24:楽に勝てるようにするというのも一つの手です。ですがそれは課金や努力の否定になるため、やらない方がいいと考えています。運ゲー化についても同様です

*25:3:格上に123フィニッシュされると終わり 4:さらなる運ゲーの助長、ガチ勢が非常に不満になる  5:Aギリギリに調整した人たちが襲来(でもそれ出来るならグレードで良いと思う)6:弱いランク帯に最初から固定してめちゃ強いキャラを作れば無双できる